ヤッホー!!日本の暦・二十四節気(にじゅうしせっき)とともに、恵那山麓からお届けしています。春夏秋冬をさらに6つにわけ、24の季節を感じることは多忙な時代のスロウでヒトヤスミな時間。 そしてほとんどの人が農民だった時代のコミュニティは結といわれ、人々はお互いに労力を交換して助け合ってきた背景があります。恵那山を崇拝の対象としていた旧恵那郡を『ゑな』とし、ヒト・モノ・コトと繋がりながら令和の結って何だろう?と考えます。
処暑 しょしょ
処暑は夏が終わり秋が始まる時期で、暑さが和らいで心地よい風が吹き始める時期です。先日、まだまだ残暑が残る中、突然の豪雨が訪れました。雲行きがころころ変わり、変化の多い時期でもありますね。雨が蓮の葉に落ちる音が太鼓のように鳴り響き、その後は気温がぐっと下がり、田んぼの稲穂から香ばしい香りが漂いました。この時期は一息つくような静けさがあります。
そしてこの頃から、セミの声が次第に聞こえなくなっていきます。夏の真っ盛りには、「蝉しぐれ」が降りそそいでいました。その声が消える頃には少し寂しく感じるものです。暑い夏の記憶が遠い過去のように感じられます。海水浴や川遊び、花火大会、夏祭りなど、夏の楽しみが終わり、秋の到来を告げます。恵那山麓では秋の果物が色づき始め、リンゴや梨、栗の収穫が待ち遠しくなります。夏の疲れを癒し、秋を迎える準備をする時期です。
藍の生葉染め
岐阜県恵那市岩村町は【NEXT GIFU HERITAGE~岐阜未来遺産~】として認定されました。山城、城下町、農村景観めぐりが岐阜県における持続可能な観光の先進的な取り組みと認められ、世界に選ばれる観光地として期待されています。
岩村町には、約二百七十年前に染物業を営んでいた商家である【土佐屋】があります。土佐屋では、当時の藍染めの工程を学ぶことができる染工場や、土佐屋の歴史をおさめた土蔵の展示室があります。当時使用されていた道具の展示も行われています。
私は城下町で暑い時期にのみ染まる藍の生葉染めを体験しました。藍を刈り取り、茎と葉を分け、葉と水を混ぜて染液を作ります。その後、絹の生地を染液に浸してしばらく待ちます。すると不思議なことに生地が空色に染まっていきます。自然の色彩の鮮やかさに驚きと感動を覚えました。
岩村町の城下町には、天正疎水と呼ばれる水路が整備されています。これは生活用水と防火用水として使われてきたものです。ここでは老舗の酒蔵もあることから、水を大切にした岩村の暮らしを垣間見ることができます。藍の葉や蚕が吐きだした絹、山から流れてくる水で染められた色はまさに地球そのものの色合いを感じさせます。
私はこの城下町で、日本各地や世界中から訪れる人々と 一緒に「地球染め」をすることができればどれだけ楽しいだろうと胸が躍りました。この特別な染めの体験を通じて、自然とのつながりや持続可能な文化を感じることができるかもしれません。岩村町の魅力を広めることができたら素敵だなと思いました。
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