2024『大雪』|マコモで作るしめ縄で来る年を迎える

二十四節氣

大雪 taisetu

大きな雪と書いて大雪。恵那山麓では遠山の冠雪を愛でる日々。「冬はつとめて」を感じさせる大地は、白い衣をまとい静寂に包まれます。雪の中で過ごす時間は、時間がゆっくりと流れているかのように感じ、心に穏やかな静けさをもたらします。家の中では暖かい暖炉の火が揺れ、外の冷たい風と対照的な温もりが心地よいものです。今年もふわりふわりと降る雪を待ちわびています。

正月事始めと松迎まつむかえ

お正月の準備を始める日は「正月事始め」と呼ばれ、多くは十二月十三日。この日から日本各地の神社やお寺で煤払いの儀式が行われます。お正月に飾る松を山から採ってくる松迎、餅つきなどを少しずつはじめる頃。

松迎として、今年は恵那市山岡町の山里楽耕を訪ねました。百姓の知恵と技、「生きる」ための「根っこ」になる基本的な経験を手渡していきたいと、活動をされています。

しめ縄を作る過程を「撚り(より)をかけて、捩る(もじる)」と表現されます。私は何度目かの体験を通して手先が覚えているという感覚がありました。子どもたちも参加するあたたかい雰囲気、手仕事の美しさと、マコモの香りで心も穏やかに。子ども達がぎゅっとマコモを握っているのがなんとも微笑ましく暖かい日でした。一緒に楽しんだ仲間“ゆいっこ”達は「しめ縄を作った年は一年間の気分が違う」と言ってお友達にもプレゼントするそうです。里山や田畑と繋がることは自分と繋がることなのかもしれません。山里楽耕では、自分の心とからだで実際に触れて体験し「生きる」を学び、感じることができます。恵那山麓で育った藁やマコモでつくられるしめ縄が広がり、くる年を「なんだか違う」と思えるようになるといいなと思いました。

しめ飾りの撮影は、岩村町の『志とり工房』にて

しめ縄の取材協力は里山楽耕

山里楽耕2025 募集スタート ー小さな「百姓」が土地を守り続けていくためにー | 山里楽耕
生まれも育ちも岐阜県の恵那地域で受け継ぐ

ゑなの結とは

私たちは恵那山のふもとでフリーペーパーを発行している任意団体です。本当の意味で“誰一人取り残されない”のは季節の移り変わりではないでしょうか。また美しい自然から、地域の強みや魅力を教えられているのは、私たちだとも感じています。 心を豊かにするこの地域のひとときを二十四節氣とともに発信。そしてこの地のスタートアップから、インタビューや寄稿を通したコンテンツは、恵那山の頂きより「ヤッホー!」と叫ぶように、多くの人々に届いたらいいなと思っています。 We are a voluntary organization that publishes free papers at the foot of Mt. Ena. Isn't it the change of seasons that truly means that no one is left behind? I also feel that we are the ones who are taught the strengths and charms of the region by the beautiful nature. We will transmit a moment of this region that enriches the mind with 24 seasons. And I hope that the content through interviews and contributions from startups in this area will reach as many people as possible like shouting "Yo-ho!" from the top of Mt. Ena.

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